基本的に、数珠が最も必要となるのはお葬式のときだ。
なくてもお葬式には参列できるが、できるだけ暗黙の了解的なエチケットも兼ねて用意しておくべきだろう。
しかし、そんなお葬式では実は数珠選びで意外な形で苦悩することとなる。
宗派によって必要な数珠が変わる
突然だが、自分の家がどんな宗教に入っているかわかるだろうか。
この記事を読んでいる人のおよそ9割は仏教徒だろう。
しかし、仏教徒だとして宗派はわかるだろうか。
真言宗?浄土宗?浄土真宗?
お父さんやお母さんに聞かなければ宗派なんて変わらないという人がおそらく大半だろう。
そんな宗派は、実は数珠選びに大きな影響がある。
数珠というのは、宗派によって形が違うのだ。
数珠の長さから持ち方まで、宗派ごとに微妙に異なる。
そのため、自分の家の葬式ならともかく、他の家の葬式に参列するときは非常に面倒だ。
宗派を調べ、その宗派の数珠と持ち方を調べなければならない。
おまけに、宗派が違う場合は数珠も買わなければならないと、あまり親しくない人の結婚式のご祝儀並みに払うのがためらわれる出費や苦労を強いられることとなる。
略式数珠で一発解決
そんな面倒事は、基本的に略式数珠を買えば一発で解決する。
略式数珠とは、すべての宗派に適した数珠であり、持ち方もただ手を合わせて持つだけで十分だ。
これを用意すれば少なくとも宗派の違いが問題になることはない。
よって、仏具店もしくはネット通販で購入する場合、略式数珠を探せばそれで問題は解決する。
そもそも、お葬式に参列する人も宗派や持ち方に詳しい人なんて、お寺関係の人かよほど信心深い人しかいない。
宗派に合わせた数珠を持っていなかったからとしてグチグチ嫌味を言われる可能性は恐ろしく低いと考えてよいだろう。